(上)幼虫
(下)成虫
アザミウマ目/アザミウマ科
どんな虫?
●22科以上の植物に寄生、ウリ科やピーマンでの被害が大きいが、トマトとイチゴには加害しない
●熱帯〜亜熱帯に分布。日本には1978年に侵入
●施設栽培作物を中心に発生。非休眠性だが、低温に弱く降霜地帯では野外では越冬できない
生態は?
越冬 | 九州以北では露地越冬困難 |
発育期間 卵〜成虫(羽化) |
15℃:約45日 25℃:約15日 |
発生回数(露地) | 暖地:10世代前後 |
産卵数 | 80〜95 |
コロニー(集団) | 幼虫は多数集合 |
ウィルス媒介 | MYSV、WSMoV |
誘引色 | 白色、水色 |
MYSV:メロン黄化えそウィルス
WSMoV:スイカ灰白色斑紋ウィルス
被害は?
●《トマト》では、「ミカンキイロアザミウマ」と「ヒラズハナアザミウマ」の産卵痕が原因で、果面に「白ぶくれ症状」(果皮が白く盛り上がり着色異常になる)が発生する。また、トマト黄化えそ病を媒介
●《ナス》では「ミナミキイロアザミウマ」の被害が顕著。果面に茶褐色のザラついたケロイド状の傷をつくる。葉には葉脈に沿って両脇に小さな白斑が多数生じる。他2種は加害するが実害は少ない
●《キュウリ》では「ミナミキイロアザミウマ」の成幼虫は葉を好み集中的に加害する。葉裏は銀色に光り(シルバーリング症状)、さらに加害が続くと褐変し枯れる。果実は表面に鮫肌状の傷などができる。また、キュウリ黄化えそ病を媒介。「ミカンキイロアザミウマ」による葉の加害は白色(やがて褐色)の小斑点を多数生じさせ、果実に傷などをつくる。「ヒラズハナアザミウマ」も加害するが実害は少ない
薬剤
スピノエース顆粒水和剤 ※アザミウマの種類にしたがって、有効な薬剤を選択する。ローテション使用を心掛ける。 |