かんきつ
病害虫解説

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柑橘に優れた効果を示すコルテバの殺菌剤と殺虫剤を、動画でご紹介します。ぜひご覧ください。

柑橘に大きな被害を及ぼす主な病害虫の図鑑です。柑橘防除にお役立てください。

※スマートフォンでご覧いただく場合は、病害虫写真をタップしてください。

病気

黒点病

黒点病

糸状菌

Diaporthe citri

 

 

どんな病気?

果実の病斑。

●枯枝が感染源(病原菌は3年ほど生存)。新葉硬化期〜旧葉落葉期(6〜7月)に、枯枝発生と多雨が重なり保菌枝がでやすい。

●雨媒伝染するため、積算降雨量が保護殺菌剤の散布適期の目安となる(ジマンダイセン水和剤の場合は、1カ月200〜250mmの積算降雨量が目安)。

樹上の感染は?

●枯枝に柄子殻、子のう殻をつくり越冬。

●落花直後頃より感染開始。降雨で胞子が流出し、果実、葉(硬化前)、枯枝に感染

●発病適温は24〜28°C、果実の感受性は6月下旬〜8月末頃高い

●感染には濡れた状態が続くことが必要

●潜伏期間(果実)は、18°Cで3〜4日、25°Cでは1〜2日

●果実病斑からの二次感染はない

病状・被害は?

●黒色円形(0.1~0.5mm)の病斑が葉、枝、果実の表面にできる

●濃厚感染すると雨滴に沿った涙斑型や、果実全体に発病し泥塊状の病斑になる

●多発すると本病菌が果梗から果実に侵入、貯蔵中に繁殖し軸腐病を起こす

薬剤

ジマンダイセンTM水和剤
コサイド®3000 
小黒点病

小黒点病

糸状菌

Diaporthe medusaea※1

糸状菌

Alternaria citri※2

どんな病気?

果実の病斑。

●黒点病と同属の菌※1が主な発生原因。生態、防除法も黒点病によく類似(感染時期はやや早い)

●早生温州みかんでの発生が多い。伊予柑、日向夏などでも発生

●アルタナリア菌※2(貯蔵みかん/黒腐病の病原菌)など他の病原菌が原因する場合もある

樹上の感染は?

●枯枝に柄子殻、子のう殻をつくり越冬

●雨水で胞子が飛散し、果面上の気孔周辺の細胞から侵入

●生育適温は25~28°C。6~8月に感染するが、主な感染時期は6月前半(アルタナリア菌※2による感染時期は8~10月頃。症状は軽く被害も軽度)

●果実病斑からの二次感染はない

病状・被害は?

●果実が緑色のときは見分けが困難。着色期に急に目立つ

●病斑は微小な黒点で周囲は緑色に残る。気孔(感染口)のない油胞を避けてまだら状~網目状に汚点・着色不良を生じるため外観が悪くなる

薬剤

ジマンダイセンTM水和剤
かいよう病

かいよう病

細菌

Xanthomonas campestris pv. citri

どんな病気?

幼果の病斑

●細菌病のため有効薬剤が限られ難防除病害のひとつ

●温州みかんは抵抗性があり罹りにくい。中晩柑(伊予柑、夏みかん等)で被害が大きい

●傷口感染するため、ミカンハモグリガの防除や台風襲来前の薬剤防除が必要

樹上の感染は?

●罹病組織中で越冬。3月後半から病斑内で増殖。初発時期は、越冬葉で4月前半、新葉で5月前半

●降雨で病菌が溢出・飛散。葉、果実、枝の傷口や、組織が柔らかいときは気孔より侵入

●潜伏期間は細菌濃度と気温により異なる。秋期に平均気温17°C以下で感染すると微小病斑で潜伏越冬

●夏秋期の病斑形成は翌年に向けた伝染源となる

病状・被害は?

●新葉での初期病斑は主に葉裏に膨れ上がった濃緑水浸状の小斑点。肥大すると内部は褐色にコルク化し周縁は黄色くなる。病斑ができた葉は落ちやすい

●果実にも同様の褐色にコルク化した病斑ができ商品価値を損なう

薬剤

コサイド®3000 
そうか病

そうか病

糸状菌

Elsinoe fawcetti

どんな病気?

幼果の病斑

●長雨(雨媒伝染)と低温条件で、成長中の若葉や果実に感染

●苗木~10年生の若木でよく発生。成木での発生は減る

●抵抗性は品種で異なる(弱:温州みかん、中:三宝柑・セミノール、強:ハッサク・宮内伊予)

樹上の感染は?

●前年できた病斑表面のかさぶた内に菌糸で越冬。初春より分生胞子を形成。

●発芽期から雨媒伝染が始まる。若葉や果実(落花直後~9月前半)で感染を繰り返す

●葉や果実での感染には濡れが必要。適温は24~28°C(温度範囲{葉}10~28°C)

●好適条件での潜伏期間は新葉では5~9日、果実では10~15日程度

病状・被害は?

●生長中の葉(5cm以下)や果実(4~10mm)に感染すると病斑部が盛り上がった「いぼ型病斑」、それ以降では、ガサガサしたかさぶた状の「そうか症状」になる

●ひどい被害を受けた果実は早期に落果しやすい

薬剤

ジマンダイセンTM水和剤
褐色腐敗病

褐色腐敗病

糸状菌

Phytophthora citrophthora

どんな病気?

果実の病斑と誘引されたショウジョウバエ

●本病が属するファイトフトラ菌は土壌病害として知られる(野菜の疫病等)

●湿気の多い園地で発生しやすい。長雨や暴風雨のあと発病すると急激に被害が増大

●ハウスみかんで収穫前にビニール被覆をはずすと多発することがある

樹上の感染は?

●土壌、発病果実が伝染源。鞭毛をもつ遊走子が水中を遊泳し宿主に達して感染

●雨滴の跳ね、土壌との接触、汚染水の灌水などが伝染原因

●収穫期近くの果実に感染。果皮が軟弱および傷がある果実に発病しやすい

●菌糸生育の適温は25~27°C(生育温度:0~35°C)

●圃場では感染後5~7日程度で発病

病状・被害は?

●はじめは油浸状の指頭大のシミがうきだす。数日後には果面大半~全体が茶褐色で油浸状の病斑に被われいやな臭気を発する

●被害果はどんどん落果し、収穫が皆無になる場合もある

薬剤

ジマンダイセンTM水和剤
コサイド®3000 
灰色かび病

灰色かび病

糸状菌

Botrytis cinerea

どんな病気?

果実の病斑

●本菌は多犯性で果樹をはじめ多くの野菜、花き類に病気を引きおこす

●開花後の幼果感染は傷果の原因となる

●胞子付着した収穫果は貯蔵中に発病し腐敗

●落弁しにくい温州みかんや清見で発生しやすい。特にハウスみかんでは問題

樹上の感染は?

●園内では被害残査などの有機物で腐生的に繁殖。分生子や菌糸などで越冬

●分生子が風で伝播。古くなった花弁に感染。降雨等で散った腐敗花弁が幼果や新葉に付着すると局所感染する

●生育温度は2~32°Cで、2~3°Cでも胞子形成を行う。湿度が90%以上で多発しやすい

病状・被害は?

●感染傷は、収穫期頃に果梗部付近の白くコルク化した窪んだ痕となり外観を損なう

●新葉には付着花弁を中心に10円玉大の褐色病斑ができる。発病がひどいと落葉

炭そ病(温州みかん) さび果病(中晩柑)

炭そ病(温州みかん)
/さび果病(中晩柑)

糸状菌

Colletotrichum gloeosporioides

どんな病気?

左/炭そ病(温州みかん)右/さび果病(八朔)

●カンキツの常在菌。日焼け、貯蔵などで植物組織の抵抗力が低下すると発病

●早生温州では日焼けが原因し炭そ病が発生。中晩柑では越年後のサビ果の原因に

●長期貯蔵末期の果実に腐敗を生じさせる

樹上の感染は?

●伝染源、感染期間、果実への感染条件は黒点病と類似

●胞子は雨により正常な葉・枝・果実に侵入し潜在(枯枝で繁殖)

潜伏期間が長く、植物組織が衰弱すると繁殖し発病

 

●果実腐敗:主に果梗を中心に表皮が褐変しやや窪む。やがて白カビを生じ、最後にはベトベトした鮭肉色の胞子に覆われる

※他の果実には伝染しない

病状・被害は?

●炭そ病(日焼け病):早生温州など表皮が薄い品種の日射面で発病。紫褐色のやや窪んだ病斑を生じる

●さび果病:甘夏、ブンタン等で発生多い。翌年に紫褐色の点が散在、又はかたまって現れ果面を汚す

薬剤

ジマンダイセンTM水和剤

貯蔵病変

軸腐病

軸腐病

軸腐病

Alternaria citri

どんな病気?

貯蔵後期に発生。庫内温度10°C以上で増加。ハッサク、伊予柑、甘夏などで発生多。他果実への二次感染はない。

黒腐病

黒腐病

黒腐病

Alternaria citri※2

どんな病気?

菌はヘタ部やコルク化した傷などで潜伏。果実が消耗すると果実内部に侵入し発病。外観から腐敗はわかりにくい。

灰色かび病

灰色かび病

灰色かび病

どんな病気?

冷房貯蔵中(低温多湿)でも発生。最も、他の果実への二次感染が激しい。

炭そ病

炭そ病

炭そ病

どんな病気?

2~3月に発生多。菌の潜伏が多いヘタ部から発病する場合が多い。初期は軸腐病と似る。

緑かび病

緑かび病

緑かび病

Penicillium digitatum

どんな病気?

収穫直後の10~12月と貯蔵末期に発生。温州みかん、ポンカンなどで発生多。他の果実へは傷口感染する。

青かび病

青かび病

青かび病

Penicillium italicum

どんな病気?

貯蔵後期の1~3月に発生。温州みかん、ポンカンなどで発生多。他果実には傷口感染。貯蔵後期には無傷でも接触感染。

黒斑病

黒斑病

黒斑病

Phoma erratica

どんな病気?

菌は生育期に果皮内で潜伏。貯蔵末期に発病。霜害や、乾燥で皮膚が損傷した果実で発病。乾腐性病害で病斑表面に菌糸は生じない。

害虫

チャノキイロアザミウマ

チャノキイロアザミウマ

アザミウマ目 / アザミウマ科

Scirtothrips dorsalis

どんなムシ?

上/成虫(体長約0.8mm)、雌の腹部背面や腹面に黒色の帯状の微小突起がある

下/幼虫。

●柿、ぶどう、茶でも重要害虫。防風垣のイヌマキ、サンゴジュなどにも好んで寄生(飛来源)

●主に果皮の表面細胞に口針で無数の穴をあけ果皮の外観を損ねる。

生態は?

●年7~8回発生。第1~2世代では低密度で推移。その後世代が混在し夏期にかけ増加。

●越冬は成虫態(暖地では幼虫、蛹も)で、地表面近い土中や枯葉の下、樹皮下などで行う。

●平均気温が10°Cを超えると活動開始。発芽の早い周辺寄生植物で増殖。

●新梢や果実の組織内に産下。1雌当たり約30~50粒。

●発育期間は、25°Cで約19日。

被害は?

●落弁期~7月:幼果のガク下の吸汁害⇒果梗部周辺にリング状灰白色の傷となる。

●7~8月の加害(果実肥大初期)⇒果頂部にケロイド状で雲形の傷ができる。

●8月中下旬以降(果実肥大後期)⇒加害痕が黒褐色斑点状の傷になり果面が汚れる。

薬剤

トランスフォームTMフロアブル
スピノエースTMフロアブル
デリゲートTMWDG
ミカンキイロアザミウマ

ミカンキイロアザミウマ

アザミウマ目 / アザミウマ科

Frankliniella occidentalis

どんなムシ?

雌成虫(体長は1.4〜1.7mm)体色は黄色(冬季は褐色)。腹部に褐色斑がある

●侵入害虫で、1990年に花卉類での寄生が初発見。その後、全国に分布拡大

●200種類以上の植物に寄生。多数の作物で被害が問題。雑草も増殖源となる

●ハウスみかんの着色果実を吸汁加害する

生態は?

●暖地では年7~10回発生。成虫態と幼虫態で周辺の雑草等で越冬。休眠性はない

●約10℃以上で発育可能に。ハウス内外の雑草で繁殖し、果実着色期から寄生

●花と着色果実の組織内に産卵管を刺し産下。1雌の産卵数は約150~300粒

●発育経過:〔卵⇒幼虫(2齢)⇒前蛹⇒蛹⇒成虫〕はチャノキイロアザミウマと同じ。発育期間は25℃で約12日と短い

被害は?

●はじめは、果面の加害部が油胞を残して白っぽい斑点になり、やがて褐変する

●被害果実は炭そ病菌などが感染しやすく、流通中に腐敗を起こす場合がある

●露地栽培では、花への加害は自然落果や摘果により、着色期の被害は発生終息時期にあたり問題にならない

薬剤

トランスフォームTMフロアブル
スピノエースTMフロアブル
デリゲートTMWDG
ヤノネカイガラムシ

ヤノネカイガラムシ

カメムシ目/マルカイガラムシ科

Unaspis yanonennsis

どんなムシ?

上/雌成虫の寄生状況

下/雄まゆの発生

●1907年に中国から侵入。苗木とともに全国のカンキツ産地に分布が拡大

●1980年に中国からヤノネキイロコバチとヤノネツヤコバチが天敵として導入され定着

生態は?

●年2〜3回発生。

●越冬は、2齢幼虫~蛹(雄)/成虫(雌)で行なう(雌成虫が主体)

●雌成虫は長期間に渡りカイガラ内部に産卵。すぐに幼虫が孵化し、分散(卵胎生)。1~数時間後には周辺の葉・枝・果実に定着

●1齢幼虫出現時期は、第1世代:5~7月、第2世代:7~11月。第3世代は9~11月

●越冬世代から第1世代で約6倍に、さらに第2世代でその約11倍に増殖する

被害は?

●第2世代幼虫は、7月下旬~10月に果実にも寄生。雌成虫がゴマ粒状に付着し周辺部は緑色に着色せず残る

●葉や枝への寄生が多いと、秋期~冬期にかけ葉は褐変し落葉し枝も枯死

薬剤

トランスフォームTMフロアブル

コナカイガラムシ類

カメムシ目/コナカイガラムシ科

Pseudococcus citriculus

フジコナカイガラムシ

Planococcus kraunhiae

どんなムシ?

上/ミカンヒメコナ(雌成虫)

下/フジコナ(雌成虫)

●ミカンヒメコナはハウスみかんで、フジコナは柿産地で発生が多い。

●果実が加害されると着色不良や奇形を生じる。また排出物(甘露)がかかった果実や枝葉ではすす病が発生

生態は?

●雌は不完全変態〔卵 ⇒幼虫(3齢)⇒成虫(無翅)〕し、雄は完全変態〔卵 ⇒幼虫(2齢)⇒蛹⇒成虫(有翅)〕

【ミカンヒメコナ】

●年3~4回発生。主に1~2齢幼虫が集団で、粗皮下や葉の重複部などで越年

●雌成虫に育つと5月には白色綿状の卵のう(100~300粒)を産下。発育日数は27~75日

●第1~4世代幼虫は、5~6月、7~8月、8~9月、10月以降に出現。6~8月に多発

被害は?

【ミカンヒメコナ】

●枝や葉に集中的に寄生すると、葉の黄化や果実の肥大不良、落果を起こす

●果実の果梗部が加害されるとコブができ着色しない。新梢の加害部もコブになり発芽に影響

【フジコナ】

●幼果期に寄生を受けると、被害部は隆起し黄変。濃黄色の斑入りの奇形果に

薬剤

トランスフォームTMフロアブル
ミカンハモグリガ

ミカンハモグリガ

チョウ目/コハモグリ科

Phyllocnistis citrella

どんなムシ?

葉肉に潜行中の幼虫。

●エカキムシとも呼ばれ、若葉に潜りトンネル状に食害(1頭の総延長は10数cmになる)

●春先~年末近くまで発生期間が長く、発生回数も多い。殺虫剤抵抗性がつきやすい

●幼木、高接更新樹では夏秋梢への加害が生育に影響

生態は?

●年5~7回発生

●暖地では成虫が樹内の葉裏や草むらに集団で越冬。近畿以北では蛹態で越冬するらしい

●越冬成虫は春先に活動開始。4月頃から新芽に産卵。春先の密度は低い

●1雌の産卵数は多い場合で約50粒

●孵化後幼虫は葉肉内に潜行。葉のふちを折り曲げた中で蛹化

●発育期間〔卵⇒幼虫(3齢)⇒蛹⇒成虫〕は、夏期では14~20日

被害は?

●幼虫が硬化前の若葉に潜入し海綿状組織を食害する。(ときには、若枝や幼果にも食入)

●生長初期に食入された葉や、多数の幼虫が寄生した葉は変形や萎縮する

●食入痕からカイヨウ病が感染し落葉。再び発生源となる。(虫体が病気の媒介をすることはない)

薬剤

スピノエースTMフロアブル
デリゲートTMWDG
ゴマダラカミキリ

ゴマダラカミキリ

コウチュウ目/カミキリムシ科

Anoplophora malasiaca

どんなムシ?

成虫

●カンキツ類、ナシ、イチジク、クリなどの果樹の他、クワ、シイ類、ヤナギ類など多種類の樹木に寄生

●幼虫期は木の内部を食害。斜めらせん状に食い進むことが多く、主幹内部を一周すると木は枯死

●樹勢が衰えた樹で被害が多い。高接更新樹では接木部に加害を受けやすい

生態は?

●1世代の期間は1~2年。7月以前の産卵では成虫は翌年に、それ以降では翌々年に出現

●幼虫態で木部内で越冬。7齢幼虫を経て7月頃に蛹化し、20〜30日で羽化し、外部に脱出

●成虫は葉や緑枝を摂食(後食)し産卵能力を得る。長生きで10~11月まで生息

●6~8月に産卵管で地際~地上15cmの樹皮下に1卵ずつ産下。1雌の産卵数は50粒前後

被害は?

●発生は、樹幹の脱出孔(直径約1cm)や、葉のノコギリ状の食害、枝表皮が齧られた食痕などから確認できる

●加害されると、8~9月頃に食入側の枝の葉が黄変し落葉しはじめる。地際付近の樹幹ではところどころに白っぽく細かい木屑(虫糞)が吹き出す

薬剤

トランスフォームTMフロアブル
ミカンハダニ

ミカンハダニ

ダニ目/ハダニ科

Panonychus citri

どんなムシ?

雌成虫:体長0.5~0.6mm、体色は暗紅色

●全国で発生するが、温暖な地域、特にカンキツ産地ではどこでも恒常的に発生する

●年間の発生回数が多く、また、薬剤抵抗性とのイタチごっこで最難防除害虫

●従来、本種は休眠性と非休眠性の2系統があるとされたが、近年、休眠性は別種(クワオオハダニ)と判明

生態は?

●非休眠性のため1年中、寄主植物上で卵~成虫が見られる●カンキツ産地では、年8~14回発生

●発育経過〔卵⇒幼虫(脚3対)⇒第1若虫(以降、脚4対)⇒第2若虫⇒成虫〕

●雌成虫の発育期間は25℃で約15日程度

●気温8℃以上で増殖。発生適温は24~27℃

●1雌の産卵数はカンキツでは40粒前後。性比は雌が多い

●10日間の増殖率は、20℃で3倍、25℃では5倍になる

被害は?

●口針を突き刺し、細胞液や葉緑素を吸汁。クロロフィル量を減少させる

●多数寄生された葉は白くカスリ状になり同化能力が落ち、冬期に落葉しやすくなる

●9月以降は果実への寄生数が増える。カンキツ特有の紅みが失せ、果皮が硬い果実になる

ミカンサビダニ

ミカンサビダニ

ダニ目/フシダニ科

Aculops pelekassi

どんなムシ?

成虫(体長は約0.2mm以下、脚は2対)

●カンキツ類だけ加害

●発生量の年次変動が大きい。近年、ジチオカーバメイト剤抵抗性の問題地域で被害が拡大

●虫体が小さく、増殖が早いため被害出現前に発生に気づきにくい。他病害虫との同時防除を兼ねた予防対策が必要

生態は?

●芽の鱗片内で成虫態で越冬

●年10数世代発生

●発育経過(卵>幼虫>若虫>成虫)

●発育は気温が高いと極めて早い。25℃では1世代は約10日で完了

●4月に新芽に産卵。20℃以上で葉の寄生密度が高まり、6月下旬~10月上旬に果実で著しく増殖

●1雌の産卵数は20粒前後で多くない。増殖能力の高さは生育スピードと単為生殖することによる

被害は?

●葉が硬化前に加害されると、葉縁に黒褐色チリメン状のしわができ、被害が進むと奇形を生じる

●果実が加害されると、表面が茶褐色~灰褐色に変色しサメハダ状になり商品価値を失う

●果実が若い時期の被害は、果面が灰白色になり、ひどく加害されると肥大が止まり落果する

※薬剤はコルテバ™・アグリサイエンス製品を中心にご紹介しています。